ぱれっとの9-nine-シリーズ 第1作目にあたる『ここのつここのかここのいろ』(以下 ここいろ)を遊びました。本作は、主人公のクラスメイトであり、社長令嬢ヒロイン”九條都”にスポットを当てたストーリーです。
本記事では『どんな作品だったのか』『この作品だけでスッキリ終われるか』『誰におすすめできる作品なのか』など、ゲームの面白さを損なわない程度に、ネタバレ控えめで感想を書いていきます。
9-nine-シリーズはどんなゲーム?
イメージをしやすくするために、まずは本作のあらすじや世界観といった、設定周りを解説していきます。
舞台
舞台は、主人公たちが暮らす『白巳津川』という街です。都会な部分や、神社もありますが、あまり栄えていません。
観光客を呼び込もうと、この街の大企業であるコロナグループは、”白巳津川に残る伝承”をモチーフにしたアニメ『輪廻転生のメビウスリング』を制作しました。結果は、一部のアニメファンには受けましたが、世間からは地域振興の完全な失敗例として、アニメ史にその名を刻んでしまいました。
本作は、その2年後を描いていきます。
あらすじ
主人公 “新海翔“はごく普通の学生で平穏な日常を過ごしていました。ある日、翔はアニメの聖地である神社で行なわれた『メビウスフェス』の運営を手伝っていたのですが、突如起こった地震で中止に…
しかも、神社に奉られていた”神器”が壊れてしまったのです。
翔が何とか修復を試みるも指をザックリ切ってしまったり、巫女兼担任の先生が「紙粘土でレプリカでも作って奉っておけばいいよ」など吞気ですが、この日をきっかけに翔の日常に変化が起きていきます。
裏では、神器が壊れたことで異世界と白巳津川を繋ぐゲートが開き、アーティファクトと呼ばれる危険な能力が扱えるようになるアイテムが大量に流入してしまったのです。(人を56せてしまう能力もあります)
※アーティファクトの所有者を「ユーザー」と呼びます。
この混乱を収めるため、異能力に目覚めたヒロイン(正義側)と共に、能力を悪用するユーザーたちからアーティファクトを回収し、ゲートを閉じる物語が始まります。(まさに王道)
主な登場人物
9-nine-シリーズは魅力的なキャラクターがたくさんいます。
名前 | 説明 |
新海翔(にいみ かける) CV:寺竹順 |
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九條 都(くじょう みやこ) CV:澤田なつ |
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新海 天(にいみ そら) CV:沢澤砂羽 |
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香坂 春風(こうさか はるか) CV:渚しろな |
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結城 希亜(ゆうき のあ) CV:夏和小 |
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ソフィーティア CV:荒井さん。 |
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主人公にもボイスが付いてるは珍しいですね。(設定で消すことも可能です)他にもキャラが濃い友人ポジの与一や、先生の沙月さんもいますが割愛します。
九條さんの盗人の力は、簡単に言うと『相手のモノを所有権ごと奪い取る』能力
相手のアーティファクトにも使える為、めちゃくちゃ強い能力じゃん!と思ったのですが、発動条件が、「対象の10m以内に近づくこと。そして対象物が九條の視界に入っていること。」と厳しめです。(ハ〇ターハ〇ターの念能力みたいな設定で好みです)
詠唱が、左手をかざして「低劣な盗人の力…。せめて、世のため人のために…」、これはストーリーを読んでいくと、九條の人柄が大きく表れている部分だなと感じました。本人はこの能力に抵抗があるみたいなんです…
9-nine-のここが良い!
- シナリオが作り込まれていて面白い
- 能力が未熟な状態から始まる(成長を楽しめる)
- キュンキュンするくらい可愛いお嬢様との純愛(序盤から確実に九條さんのことが好きになります!)
- Hシーンが全てアニメーション
9-nine-シリーズは全年齢向け版の販売も視野に入れた作品のため、エロ抜きでも楽しめる王道なストーリー仕立てとなっています。Hシーンも全てにアニメーションが付いて実用性が高く、満足度の高かいゲームでした。
恋愛作品としても完成度が高かったです…恋愛に奥手な二人がどのようにして付き合うのか。告白シーン、初体験が初々しくてずっとキュンキュンしてました。
そして、何と言っても、『アーティファクトの使い方は自分で実験して理解していかなければ、どんな能力なのか分からない、成長していかない』という設定が自分に刺さりました。ニュースで悪者が力を実験的に試していることが分かったり、どんどん強大になっているのを知った時のゾワゾワ感、翔と九條が協力して能力への理解を深めて強くなっていくのが楽しいです。
好きなシーン紹介
好きなシーンはたくさんあるのですが、「これがパレットかぁ…いいなぁ」と感じたシーンを1つ紹介します。
序盤、メビウスフェスの後に翔が行きつけの喫茶ナインボールで、一緒にフェスを手伝ってくれていた店員の九條との会話です。
「覚悟はしてたけどコスプレ恥ずかしかったんだ」みたいな話を聞いて、ボソッと「似合ってたけどな…」と口走ってしまい、慌てて「い、妹が言ってたんだ….にしても、お疲れ様。地震とか。今日は大変だったな」と強引に軌道修正。
そこで九條が「そうね。新海くんもお疲れ様。いつもありがとう」と言い、「いつも?」と聞き返すと、小声で「お店に来てくれて」とウィンクして笑顔で厨房へ歩いて行くシーン。
立ち絵がアップになり、小声で言うんですよ?これ落ちない人はいないです。完全に格上すぎて、初めから九條さんの手のひらの上だったというか…感動するおしゃれなピアノのBGMも相まって一撃で好きになってしまいました…。
話が面白いので、きっと二週目もプレイすると思うんですが、その時もやっぱり可愛くて「神…」とつぶやいてしまいました。エロゲの好きなシーンランキング上位には確実に入ります。
ここいろをおすすめする人
異能力系に抵抗がなければ、エロゲ初心者含め全員におすすめできますね。ここいろだけでは9-nine-全体のストーリーは完結しませんが、翔と都の話の終わり方としては綺麗だったと思います。
続きが気になる終わり方をしますが、ここいろだけ終わっても満足感は得られます。感想は以上です。
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Windows 11のPCでも動作しました。本記事の内容は以上です。
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