全年齢向けノベルゲームを販売しているANIPLEX.EXEの『ATRI -My Dear Moments-』を遊んだので、感想を話していきます。
まず、なぜこの作品に興味を持ったのかというと、
私が好きな美少女ゲームブランド「フロントウイング」が制作に携わっていたのと、パッケージの女の子(アトリ)が可愛かったからです。
メインストーリーは10時間ほどでクリアできるボリュームで、序盤から最後まで文章や設定に無駄がなく、一瞬たりともダレることなく楽しめました。2000円台のノベルゲーの中だとボリュームもあって完成度の高い作品だと思います。
ジャンルで言うと泣きゲーで、友情で泣かされたり、アトリが可愛すぎて泣いたり、単に悲しくて泣いたり、嬉しくて泣いたり…タオル必須の学園(?)モノ。次々に伏線が出てきて考察のしがいがあるゲームです。
筆者の感情グラフ
途中でどん底に落とされて、何も考えられなくなりました。
本記事では、そんなATRIが遊びたくなるように、感想を書いていきたいと思います。(※序盤のネタバレ含みます)
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ATRI(アトリ)のあらすじ・感想
※面白さが損なわれない程度のネタバレ含みます。
原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来。
幼い頃の事故によって片足を失った少年・斑鳩夏生(いかるがなつき)は、
都市での暮らしに見切りを付け、海辺の田舎町へと移り住んだ。身よりのない彼に遺されたのは、海洋地質学者だった祖母の船と潜水艇、そして借金。
夏生は“失った未来”を取り戻すため、謎の借金取り・キャサリンと共に、
祖母の遺産が眠るという海底の倉庫を目指して潜る。そこで見つけたのは、棺のような装置の中で眠る不思議な少女――アトリ。
彼女は、人間と見紛うほどに精巧で感情豊かなロボットだった。
海底からサルベージされたアトリは言う。「マスターが残した最後の命令を果たしたいんです。それまで、わたしが夏生さんの足になります!」
海に沈みゆく穏やかな町で、少年とロボットの少女の、忘れられない夏が始まる――。(引用元:DLsite)
(赤字が重要)
夏生が移り住んだ田舎町は、すでに行政から見放されていて、電気が通っていません。なので夜はめちゃくちゃ暗くて希望がない。(ぬるいジュースしか飲めなかったり、ラジオしか楽しみがなかったり、暗くて勉強ができないといった問題があります)
『人類を希望へ導く希望の光として、ロケットの打ち上げ計画』があるのですが、反対する市民の声が強い状況。夏生はどちらかというとロケット打ち上げには賛成派で、その理由については本編を遊んで確かめてみてください。
今思うと、OPがATRIのストーリーのダイジェストになってました。クリア後に見るとめちゃくちゃ泣けます…
アトリはヒューマノイドという今では珍しい家政婦?ロボットという設定。大半の記憶を失ってるポンコツロボです。初めて出会うシーンが超可愛いんです!心を一瞬で奪われました。
初期メン
斑鳩 夏生 CVなし | アトリ CV:赤尾ひかる | キャサリン CV:日笠陽子 |
高2(17歳)、頭がよく勉強が得意。祖母が残した借金で色々と大変そう。片足が無く、中古の義足を付けているが、松葉杖が必要。「世界を救いたい」という思いを持っている。 | ?歳、夏生が祖母の倉庫からサルベージした表情豊かなロボット。夏生の新しい足。好奇心旺盛。記憶の一部を失っている。「高性能ですから!」が口癖のポンコツ。「喜び」が知りたい。 | ?歳、借金取りを名のる謎の女性。序盤から大分怪しめ。 |
アトリを売れば一攫千金間違いなし…夏生も借金があるので売ろうとするのですが、アトリが「売るのはまだ待ってください!前のマスターが残した最後の命令を実行したい。その後はどうなっても構いません」と言い、夏生とアトリの儚い45日間が始まります。
↑足に合わない中古の義足を付けるシーン。過去のトラウマで寝ている時によくうなされます…。その時に取るアトリの行動が見どころで、重要な伏線になっていたり…?
最初は売るつもりだった主人公も心がわりするのですが、アトリが勝手に「アトリと夏生の蜜月カウントダウンカレンダー」を用意して、笑顔でお別れまでのカウントダウンを始めるもんですから、表情が豊かだから心があると思ったが、所詮はロボットか…という感じに、
夏生はアトリと出会うまでは田舎の学校に行くことはなかったのですが、アトリが学校に行きたがってるのと、何か思い出すかもしれないという期待から付き添うことに…
学校で出会うメインキャラ
神白 水菜萌 CV:高橋未奈美 | 野島 竜司 CV:細谷佳正 | 名波 凜々花 CV:春野杏 |
高1(16歳)、夏生の幼なじみ。真面目な性格。 | 高3(18歳)、見た目は不良。地元の子供らのリーダー的存在。夏生のことを警戒?してる。 | 小5(10歳)、元気な女の子。夏生のことを人殺しだと思ってる。 |
学校も半分ほど浸水しており、学生の数が初等部3人、中等部0人、高等部が2人と少ないです。ここに夏生とアトリが加わって大きく物語が動きます。
夏生は目つきが悪いので初等部の子たちからは殺し屋だと思われて警戒されています。竜司も夏生をあまり良く思っておらず、最初はギクシャクしてますが、この手のキャラはくそ良いヤツと決まってますよね( ´∀` )、あることがきっかけで一気に距離が縮まります…!
個人的にこのパートが一番好きですかね。友情に弱いもので…
↑おそらくこれは登校中のシーンだと思うのですが、ゲームの文章力が凄まじく、脳内でアトリが靴を高く上げて歩いてる姿が容易に想像できました。
感想はこの辺にして。最後に見どころの紹介です↓
・アトリの最後の命令とは何なのか・アトリは「喜び」を知ることができるのか
・夏生は世界を救えるのか
本編は9時間半ほどクリアできて、最後にTRUEエンドを見ることができます。
↑「TRUE END」という項目が出てくるので忘れずに見ましょう。以上ATRIの感想でした。
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My Dear Momentsの意味は?
直訳すると「私の愛する瞬間」や「大切なひととき」です。
45日なる前にエデンのカプセルに入って管理者になったことで、アトリの時間は止まり、愛する瞬間の記憶を閉じ込めることに成功しました。TRUE ENDでおじいちゃんになった夏生が世界を救ったことをアトリに報告しに行く→最後の45日目が動き出す→アトリは愛する夏生が世界を救ったことを知って成仏…。だと考察しました。
クリア後にみて下さい。
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