こんにちは!
棒銀は単純な攻めに見えますが、やられてみると意外と受けが難しいですよね。
棒銀には95銀と出るパターンと75銀と出てくるパターンの2つが存在し、そのどちらも対処できるようになる事が大切です。
95銀型と75銀型の両方を受けるには、雁木がいちばんいいと思ったので、今回はその対処法について矢倉囲いと比較しながら解説していきます。
△95銀の対処法
まず矢倉に対する相手の棒銀成功例を確認しましょう。95銀と出られているので、次の86歩からすべて捌かれてしまいこちらがあまり良くないことが分かると思います。こちら側としては相手の銀を捌かせないようにしたいのでこの形になってしまうと対処のしようがないのです。
一方雁木の場合、先ほどの矢倉とは違い95まで角が利いているので、相手は△95銀と出ることができず棒銀を封じることができたと言えるでしょう。
△95歩からの端攻めの対処法
矢倉に対して頻繁に出てくる攻め方、△95歩からの端攻めを狙っています。
このまま▲同歩△同銀▲同香△同香と進めてしまうと、こちらは銀を手に入れることができますが、相手の攻めが続きそうで恐いですよね。まだまだいい勝負と言えそうですが、もう少しこちら側が戦いやすくするにはどうしたらいいでしょうか。
雁木の場合で考えてみましょう。さき程と同じように進めてみます。
さき程とは違い、▲同角と香車を取ることができて丸々銀得となりこちら側の優勢と言えそうですね。雁木は角がよく仕事してくれるのでいいですね♪
角が攻めに参加してきた場合の対処法
これがかなり厄介なんですね、95に利いている駒の枚数が相手のほうが多いので、上で話したように進めると自分の角が取られてしまい角損となります。これを解消するにはどこかで変化が必要です。
△同香のときに、▲97歩としてみるのはどうでしょうか、銀香交換だけして丸く収めることはできますが…
気になるのがこの△98歩ですねえ、別にすぐこちらが悪くなる手ではないのですが、こちらの角が居なくなってしまうと△99歩成りが成立してしまい気持ち悪いですね、、
そこで▲97歩とせずに▲94歩としてみるのはどうでしょうか、形は違いますが羽生先生と加藤一二三先生が対局をしたとき現れた手です(伝説の52銀がでた対局)
相手は△92歩と受けるしかありませんが相手の△98歩とする手がなくなるので、先ほどの気持ち悪さはなくなるのでいいのではないでしょうか?
75から棒銀を狙ってきた時の対処法
95銀からの棒銀対策を説明してきましたが、ここからは75銀とでてくる時の対処法を説明していきます。
矢倉に対して△75歩と攻めてきたとき、同歩と取ると△75銀と簡単に出られてしまい、あっさり棒銀が成功してしまいます。
▲76歩と打っても構わず△86歩と攻めてくるので意味がないです。矢倉には75から攻めるのがよさそうです、棒銀使いのひとは覚えておきましょう。
では雁木で△75歩を受けるにはどうしたらいいでしょうか、▲同歩と取ると矢倉のときと変わらないのでこの歩は取れませんね。
棒銀対策のポイントは75に銀を出させないことです。つまり、ここでは△76歩とあえて取らせて▲同銀と取りましょう。
相手は△75銀と出られなくので△75歩としてきますが、▲67銀と引けばどうでしょうか。
あいては△75銀と前に出たいのに自分で打った歩のせいで前に出ることができなくなってしまいました。この手が今回一番教えたかったところで、これを初めて見たときは「すげぇ!」と思いました(笑)
将棋って奥深いですね。
それ矢倉でもできるんじゃね?と考えそうですが矢倉の場合は67に金がいるので、△75歩に対して銀を引くことができません。よって矢倉より雁木の方が棒銀対策しやすいということですね。
さいごに
いかがだったでしょうか今回の棒銀対策、いつも棒銀に攻め潰されてしまい困っていた方のお役に立てられたのであれば幸いです。プロ棋士の増田先生が「矢倉はおわった」と発言していましたが、今回この記事を書きながら「あっ、増田先生のいってたのってこういうことかな」って思いました(多分ちがう)。
これから雁木をもっと研究していって何か発見があったらまた記事にして皆さんと共有していきたいです。だれもこのブログ見てくれてなさそうだけど…(笑)

雁木は矢倉より優秀な理由について説明した記事を公開しましたのでよかったらどうぞ。
最後まで閲覧ありがとうございました。
コメント
棒銀にやられた初心者です。雁木でしたが対処を誤り、2筋から崩壊しました。どのように対処すると良いか探していましたので、ありがたいです。
お役に立てて嬉しいです!