2023年1月から株式投資を始めた初心者です。
ニュースを見ていると『政策金利が~~』『利上げ(利下げ)が~~』といった情報をよく目にします。そんな時 私はいつも↓
利上げすると持ってる株はどうなるの?今売った方がいいのかな…
と、金利に対する知識が全くなかったので、自分の投資(買い時や売り時)に迷いが生じていました。そんな悩みを払拭してくれたのが、債券運用歴30年超のファンドマネージャー 堀井正孝氏が書いた『金利を見れば投資はうまくいく』です。
※Amazonのサンプルから2章まで無料で読めます。
本書は、金利は投資家にとって強い味方であり、コロナショックが起こる前も警報を鳴らしてくれていた。という内容から入っていきます。
第一章では、コロナショックとリーマンショックを例に、「金利」がNYダウ株価、CRB商品指数、日経平均株価や米ドル円、住宅価格グラフよりも早く暴落前に反応していて、いかに金利が有効で速報性が高いデータであるかを解説してくれています。
第二章では、初心者には理解しがたい【短期金利・長期金利・政策金利・金融政策】が分かりやすく解説されいる他、債券や国債、流通利回りといった金利に関する必須単語の意味までが書かれており、非常に勉強になりました。
言葉の意味を理解するのにメモを取ったりして頭を使いましたが、全貌が見えてくると金利の世界が面白いことに気づいてきます。ここでようやくタイトルに信ぴょう性が出てきます。
第三章からが本題で、1ページ目から役立つ指標の情報が満載でした。出てくる単語は難しいですが、私でも分かるように特徴や注目すべきポイントが解説されています。
米国景気サイクルのグラフから、下落ポイント毎で何があったのか。様々な金利に関するグラフと製造業の景気に関する指数グラフの比較など、前章よりも分かり易くなっている印象を受けました。
著者の経験(運用キャリア30年超)から導き出された答えと、実際のグラフを見比べて確認していく作業は時間がかかりますが、「ふむふむ、たしかに…」と納得できますし、自分の知識として蓄えられていく感覚がありました。
第四章からは銀行の金利の話です。企業は銀行から融資を受けて事業を拡大し成長していきますが、その銀行も金利で儲けていますよね。企業の成長は株価に直結するため、銀行の動きにも注目する必要があります。
本章では、『そんな銀行がなぜ融資を拡大したり、縮小させたりするのか』『10年に1度の危機を予測して避けるにはどうしたらいいのか』が見えてくる章でした。難しい内容が続きますが、自社株買いをする企業の意図など、思いがけない収穫も多かったです。
ここまでは、世界経済の中心である米国の話が中心でしたが、第五章~第八章から、新興国やユーロ圏、日本の話が多くなり、自分のレベルでは理解することが難しかったので感想は割愛します。(強いて言えば、第六章で、ここまで学んだ知識をもとに、今後の米国で想定されるシナリオを作る方法。シナリオが外れそうなときの修正力が身に付き良かったです)
最後の第九章では、ここまでで出てきた指標の内、わずか4つの基本データと5つの項目だけを使って米国の投資環境を自動で測定する方法が学べます。地合いが良いのか悪いのか直感的に分かるようになるので必見ですね…。
初心者の私でも金利を活用していける部分はあったので、金利について知りたい方には役立つ本だと感じました。まずはサンプルで2章まで読んでみて、気になったら購入する形でも良いと思います。以上
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