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『ランス9 ヘルマン革命』は遊ぶべき?魅力と感想【アリスソフト】

「ランスIX-ヘルマン革命-」は、アリスソフトが手掛けるランスシリーズの正史ナンバリング9作目。鬼畜王ランス(IF)で設定が明かされたヘルマン帝国の革命話が、本作の中心となっています。

本作は、ランスシリーズでありながら、アリスソフトの名作「ママトト」の実質的リメイクともいえる作品です。システムやシナリオ、登場キャラクター、BGMなど、随所にママトトを彷彿とさせる要素が盛り込まれており、往年のファンにはたまらない仕上がりとなっています。

とはいえ、「ママトト」を知らなくても問題なく楽しめます。他作品要素は、知っていればより深く味わえる程度で、知らなければそれが他作品由来だとは気づかないほど自然に馴染んでいるからです。

本記事では、遊びやすく重厚なシナリオを存分に堪能できるランス9の魅力と感想を書いていきます。

ランス9 ヘルマン革命

本作のポイント

  • 簡単で楽しめるSRPG
  • 硬派でありながらノリがいいストーリー
  • ヒロインそれぞれに重点を置いたHシーン
  • アリスソフトファンにはたまらない他作品要素

FANZAはブラウザプレイに対応(2024年時点)しているので、タブレットやスマホでも遊ぶことが可能です。

以下、詳しく書いていきます。

『ランス9 ヘルマン革命』ってどんなゲーム?

「ランスIX」の特に魅力的なポイントは次の通りです。

  • 完成度の高い、よくまとまったシナリオ
  • 既存キャラクターも新キャラクターも全員が魅力的
  • バランスの取れた遊びやすいシステム
  • 作曲家が変わっても高品質なBGM
  • シリーズ屈指のクオリティを誇るHシーン

それぞれについて詳しく解説していきます。

完成度の高い、よくまとまったシナリオ

本作のあらすじとしては、

数年前、功を焦って隣国リーザスへ侵攻するも失敗し、魔人の傀儡となって姿を消した皇子パットン。過去作の「ランス6」などにも登場した彼が、修行を経てついに帰還し、国を取り戻すためヘルマン帝国への革命戦争を仕掛ける――そんなドラマチックな展開が本作の物語の核です。

そして、その革命の要として協力を要請されたのが、我らがランス。まさにシリーズファンにはたまらないあらすじではないでしょうか。

物語の中心となるのはパットンですが、個人的には過去作「ランス03」「ランス6」の履修が必要不可欠と思いました。他の作品については概要を把握していれば問題ありませんが、特に「戦国ランス」をプレイしているとシィルに関連するイベントがより深く楽しめます。このため、シリーズ初心者には少しハードルが高いものの、ある程度知識がある人にとっては満足度の高い物語です。

物語の鍵を握る重要なキャラクターとして、パットンと現ヘルマン皇帝シーラが挙げられます。シーラは傀儡皇帝として父親の影響下にありながら、自ら軟禁状態を脱するほどのバイタリティを持つ人物です。ランスと出会い、時に奴隷となる絶望的な状況を経験しながらも、外の世界で人と触れ合うことで人間的な成長を遂げていきます。か弱さの中に芯の強さを秘めたシーラの姿は、どこか「ランス6」のウルザを思い起こさせます。このような人間味溢れるキャラクターの成長ドラマが、本作の最大の魅力だと言えるでしょう。

特に、パットンとシーラの人間ドラマは見どころのひとつ。自然と感情移入を誘う描写が多く、熱くも切ない物語が展開されます。「ランス03」やそのリメイク版を思わせる、男臭さと情熱が共存するシナリオは革命を題材にするにふさわしく、プレイヤーを惹きつけます。男性キャラクターの活躍が目立つのも特徴で、これが革命というテーマに説得力を持たせている点が印象的です。

さらに、ランスが革命軍に参加する理由付けも非常に納得感があります。ランスは義理だけで面倒ごとに首を突っ込む性格ではありませんが、「氷漬けにされたパートナーを救う秘宝がヘルマンにある」という目的が設定されており、それが革命を手助けする動機となっています。この動機付けの自然さが、本作をさらに魅力的なものにしています。

エンディングは読後感が非常に良く、「ランス10」に向けた伏線や消化すべき要素がしっかりと整理されています。物語としての完成度が高く、シリーズファンなら間違いなく満足できる作品です。

既存キャラクターも新キャラクターも全員が魅力的

「ランスIX」では、シリーズでおなじみの人気キャラクターたちが勢ぞろいします。本作のもう一人の主人公とも言えるパットンをはじめ、魔装志津香や見当かなみ、リックなど、多くのキャラクターが再登場します。それぞれの既存キャラが魅力的に描かれているので、シリーズの過去作をプレイしている人にとっては、懐かしさと嬉しさを感じられます。

さらに、新規キャラも全員が個性的で惹きつけられます。
メインヒロインであるルシアン・カレットは、ランスシリーズでは珍しい正統派のヒロイン↓

© 2013 ALICESOFT

シィルが不在の状態が続く中で、彼女が代わりにランスと織りなす正統派なやり取りがとても新鮮で印象深かったです。

一方で、ミラクル・トーは厨二病全開の大魔法使い↓

© 2013 ALICESOFT

根は善良ながらも一見すると邪悪で、まさに「女性版ランス」といえるようなキャラクターです。ランスと同様に破天荒な振る舞いが見ていて気持ちよく、彼女の存在が物語に大きなインパクトを与えています。

そして、もう一人の主人公であるパットン。初登場時から大きく成長しており、人間的に立派になった姿が非常に印象的です。本作では、ランスとの信頼関係が濃厚に描かれ、ランス03やランス6のときよりもさらに魅力的に映りました。ランス6での彼はツッコミ役というイメージが強かったですが、本作ではランスと肩を並べて戦う頼れる戦友という立場が際立っています。

また、既存キャラの新たな一面が描かれている点も本作の大きな魅力です。たとえば、志津香とその異父妹であるナギとの因縁の結末。シリーズを追う中で「ナギを殺す以外に解決策がないのでは」と思わせる緊張感のある問題でしたが、ランスシリーズらしい破天荒な展開で決着がついていたのが良かったです。この大胆な物語の進め方には驚きましたし、納得感もありました。

さらに、脇役たちにも全員しっかりと味があり、それぞれが愛されるキャラクターに仕上がっています。

そしてもちろん、我らが主人公ランスも本作で大きな魅力を発揮しています。シリーズを追うごとに鬼畜な側面が薄まりつつありましたが、本作では人間としての成長が感じられ、豪快さをそのままに、より人間味のあるキャラクターになっています。このランスの成長を目にすることができるのも、本作の見どころの一つです。

バランスの取れた遊びやすいシステム

本作の戦闘システムは、キャラクターがマス目上を移動し、攻撃範囲内の敵に攻撃をするというSRPGスタイルを採用しています。この形式は、アリスソフトの過去作、「ママトト」や「ままにょにょ」「わいどにょ」「ぱすてるチャイム3」などで見られるシステムと共通しており、特に「ぱすてるチャイム3」とは、本作が前年に発売されたこともあって似ています。

SRPGというと、戦略性が求められるためハードルが高いと感じる方もいるかもしれませんが、本作のシステムはシンプルさが際立つ設計となっており、SRPGが苦手な方でも軽快にプレイできるのが特徴です。

具体的には、地形や高低差といった複雑な要素がなく、行動の種類も3種類のみという簡潔な仕様になっています。また、スキルなどの複雑な要素も排除されており、各キャラクターの行動が完全に固定されている点がポイントです。このシンプルさが、「ママトト」のリメイクとよく言われる理由の一つであり、ママトトの「やりごたえがあるが、少し取っつきにくい」システムをより洗練させた形に仕上がっています。

戦闘では、所狭しと集結する敵兵を広範囲攻撃の必殺技で一掃する瞬間が、なんとも爽快感抜群です。たとえば、細長い地形のマップでは志津香の必殺技を使って、一列に並んだ敵を全て巻き込むことが可能で、こうした場面はプレイヤーとして非常に気持ちが良いものでした。

さらに、ゲームの進行も直感的でシンプルです。メインメニューにはいくつかのタブが並んでおり、「イベント」タブを開いて点灯しているパネルをクリックしてイベントを見るシステムです。一つの章で必須のイベントを全て見終えると次の章に進む仕組みになっており、イベントの数や種類、内容が把握しやすいです。どのイベントも面白いため、モチベーションを高く維持したままプレイを進められました。また、適度に戦闘が挟まれるため、飽きにくいのも良かったです。

戦闘が難しいと感じた場合でも、熟練度を上げてキャラクターの強さで押し切ることができるため、ストレスなく進行可能です。これにより、「ランスシリーズが気になるけど、エロゲに複雑なゲーム性は求めていない」という方でも安心して遊べる設計になっています。

周回プレイ時も複雑な操作や考え込みを必要としないため、ヒロインルートのイベントに集中することができました。やり込み要素自体は控えめですが、周回しやすい仕上がりになっています

作曲家が変わっても高品質なBGM

本作「ランスIX」は、Shade氏がアリスソフトを退社した後、初めて制作されたランスシリーズの作品です。当時は、メイン作曲家の変更に伴い音楽面での不安を抱いていたファンも多かったと思います。しかし、実際にプレイしてみると、どの楽曲も素晴らしい出来栄えで、その不安を見事に払拭してくれました。

新たにBGMを担当したのは三者氏で、革命戦争というテーマにふさわしい重厚感ある曲調の楽曲を数多く手がけています。

中でも、本作のオリジナルBGMとして特に人気の高い「Before the Decisive Battle(決戦前)」は、決戦直前の緊張感と高揚感を見事に表現した名曲です。この曲が流れるシーンでは、ランスと各キャラクターとの決戦前の会話が挟まれ、プレイヤーの気持ちをさらに盛り上げてくれます。

また、過去作「ママトト」のBGMがアレンジされて使用されている点も、本作の大きな魅力の一つです。

ラスボス前のシーンで流れるのは、「ママトト」のラスボス前で使用された「Justice」のアレンジ曲です。この楽曲は、最終決戦に挑むプレイヤーの高揚感を最大限に引き出すだけでなく、どことなく漂う切なさが、物語の終わりに向かう寂しさを感じさせます。これにより、プレイヤーの感情が深く揺さぶられる場面となっています。

さらに、ラスボス戦のBGMとして流れるのは、同じく「ママトト」の楽曲「Running To The Straight」のアレンジ版です。Shade氏が手掛けた原曲は高い人気を誇りますが、このアレンジ版も大変評価が高いです。明るめの曲調で、まるで「戦え!前に進め!」と背中を押されているかのような気分にさせてくれるため、ラスボス戦の緊張感を和らげつつ、プレイヤーを楽しませてくれる仕上がりになっています。

本作は、オリジナル楽曲とアレンジ楽曲のどちらも名曲揃いで、どの場面にも的確にマッチした楽曲が使用されています。そのBGMの盛り上がりとともに、プレイヤーの気持ちもつい熱くなり、肩に力が入ってしまうような作品です。

シリーズ屈指のクオリティを誇るHシーン

本作のHシーンが他のナンバリング作よりも秀逸だと感じた理由は、ヒロイン一人ひとりにしっかりと焦点を当てている点です。

これまでのランスシリーズでは、多くの女性キャラと関係を持つスタイルが特徴で、Hシーンの数自体は十分にありましたが、基本的に「一度関係を持ったら終了」という形式が主でした。そのため、特定のヒロインが好きなプレイヤーにとっては、シーンが少ないことが不満となるケースも多かったように思います。

一方で本作では、メインヒロイン7人に丁寧に描写の重点を置いているのが特徴。特に一人あたりのシーン数がシリーズ過去作に比べて多く、既存キャラ4人と新キャラ3人というバランスの取れた配分も評価ポイントです。

各キャラクターと行為を重ねて段階的に堕ちていく過程が描かれています。段階エロが好きなプレイヤーにはたまらない構成といえるでしょう。また、ヒロインたちとの恋愛描写にもこれまで以上に力が入っており、感情移入がしやすい点も魅力的です。

さらに興味深いのは、この「ヒロイン一人ひとりを大切に描く」という要素が、ランス自身の心境の変化ともリンクしている点です。これまでのランスと比べて、より真人間に近づいた彼の成長が垣間見える描写があり、それがHシーンにも反映されています。ランスがヒロインたちとしっかりと関係を築いていく過程は、シリーズのファンなら思わず感慨深くなる部分だと感じました。

加えて、ヒロイン以外のHシーンもしっかりと用意されており、選択肢が多い点も嬉しいポイントです。

織音氏をはじめとする優れた原画陣によるハイクオリティなCGと、絶妙なシチュエーション設定が相まって、Hシーンの満足度は非常に高いです。

ゲームとしての面白さやシナリオの秀逸さは言うまでもなく、エロゲとしての実用性も十分に兼ね備えた本作は、シリーズの中でも特におすすめできる作品だと感じました。

まとめ

「ランスIX-ヘルマン革命-」は、前作「ランス・クエスト」と比べて、シナリオの内容や全体の雰囲気が格段に重厚な仕上がりとなっていると感じました。前作では女性キャラクターが多く、比較的ライトな展開が中心だったのに対し、本作ではアリスソフトならではの個性的で魅力的な男キャラやおじさんキャラが多数登場し、物語に深みを与えています。

また、ヒロインルートをすべて攻略するとエピローグが真・エピローグに変化する仕掛けは新鮮で、非常に面白いポイントです。RPGとして周回プレイには多少の手間がかかるものの、ヒロインルートの物語も十分楽しめ、真・エピローグに辿り着いた際の満足感はひとしおです。そのため、プレイ中のモチベーションを最後まで高く保つことができる作品でしょう。以上

ランス9 ヘルマン革命

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