萌えゲーアワード2021で大賞を受賞した『創作彼女の恋愛公式』の制作陣が再び集結し、新ブランドArchiveを立ち上げ『アンラベル・トリガー』(アントリ)で2024年3月にデビュー。
創作彼女は学園モノでしたが、本作のアントリは企画・シナリオの工藤氏がずっと暖めてきた非学園モノで、各々が戦争によって失った過去を乗り越え、未来へと歩んでいくサスペンス×近現代ファンタジーです。(主人公はある目的のために探偵をしています)
ゆっくり読み進めて20日でクリアできました。
先に結論
- 種族/国家/組織間の根深い問題(差別/戦争/経済/政治など)を取り扱うため、話のスケールが大きくワクワクした。
- 世界観が作りこまれており、破綻もないため、物語に没頭できた。
- 叙述トリックに驚かされ、ゾワッとする展開、どんでん返しな展開が多くダレない
- 体感としてシリアス8:キャラ萌え2の割合で楽しめた
- サブキャラ含め、全員が重要キャラなのが良かった
- 立ち絵に目パチ・口パチが搭載されており、アニメを見ているようで視覚的に飽きない。
- オシャレなBGMが多く、楽曲にも注目している身としては当たりだった。
- CSSやCGAといった組織名や○○革命、○○戦争といった歴史の授業で習うような単語が多いため、都度メモを取らなければ置いてけぼりになってしまう恐れあり
- 声優さんは「創作彼女の恋愛公式」から続投の方が数名いるので、プレイ済みの方はちょっと嬉しい
世界観・あらすじ(クリックで開く)
アントリの世界観・あらすじ
あらすじの前に、本作の世界情勢がどうなっているのか確認しておきましょう↓

- 左:カージ合衆国ーー通称、合衆国(日本とアメリカが合体したような国で我々人間が住んでいる。科学が発展している。)
- 右:ヴィルカール帝国ーー通称、帝国(吸血人(ヴァンプ)を中心とする国家で多種族の血を吸うことで生き永らえている。首を切られるか寿命でしか死なない。ヴァンプ以外の種族のことは劣等人種と考えている)
- 上:ジーミイル共和国連邦ーー通称、連邦(獣人(アニマー)を中心とする国家。猫や犬、馬などの獣の耳が生えている人型の一族。肉体の耐久性・俊敏性、筋力などは人間(ヒューマ)よりも格段に上)
- 中央:フロスト中立特区(今作の舞台、元々は合衆国の領土だったが、6年前に帝国が軍事侵攻をしてきて占領されてしまう。合衆国は新型爆弾『アーマゲドン』を使用し、帝国は大打撃を受ける。平行線状態が続き講和も難航...妥協案として連邦が間に立ちこの地区の管理・運営を行うこととなった)
この辺りはゲーム序盤で詳しく解説されていて、今のところは連邦が間に立つことで、多種族が共存できている状況です。新型爆弾のアーマゲドンがまさに「核」ですよね...。アーマゲドンの副作用としてこの中立特区は異常気象で、1年中冬が続く大地となっています。
戦争によって大切な家族や家、領土を奪われた人間はヴァンプを死ぬほど憎んでいて、テロ組織まで出来上がっていたり...ヴァンプは差別しまくったり...最近ではヴァンプ側の大使が殺されたり治安は終わっています。
そんな中立特区で暮らしていてトリガー探偵事務所の社員である主人公『榊カイ(さかきかい)』は、戦争で行方不明となった幼馴染の紗衣奈(さいな)を探すために、日々調査をしていました。
ある日、連邦へ提出する書類の多さに疲れて、気分転換に自分しか来ないお気に入りの高台へ行くと...空へ手を伸ばしている少女と出会います↓

彼女は今日から中立特区で暮らすようで「なんとなく、この街全体を見ておきたかったんです」と...。そして、彼女には”目標”があり、それを達成するために手を伸ばしていました。しかし、その目標を達成するのに道のりは長く、自分の無力さを痛感する日々...だからこの世界を見下ろしている空を掴めれば、自分もこの世界にもう少し影響を与えられるかも...と思ったようです。
この不思議な少女から「ある場所に行きたいので、知っていたら案内してください。」と言われ、目的地を聞くと、カイの所属するトリガー探偵事務所でした。そこで彼女の名前「ミリィ」ということを知ります。
依頼内容は『わたしの護衛』と『中立特区の案内』で期間は2週間とのこと...。彼女の正体は...?ここから世界の運命が大きく動いていきます。
事前情報はできるだけ知らない方が楽しめる作品ですので、ここまでで興味が湧いていれば以下は開かない方がいいです。※以下、物語の面白さを損なわない程度ですが、ネタバレを含むので注意してください。
登場キャラクターの紹介と印象(クリックで開く)
メインキャラ
メインヒロインの雰囲気は↓こちらの動画で確認できます。
榊カイ(さかきかい)

性別:男/ 血液型:B/ 種族:ヒューム/ 役職:トリガー探偵事務所調査員/ 身長:176cm/ 体重:67キロ
今作の主人公。トリガー探偵事務所の調査員。孤児院出身であり、楪紗衣奈、雨織ナトレとは幼馴染。
性格はぶっきらぼうでだらしない性格。ついでに守銭奴。
しかし口だけは回るため、誤魔化すことだけは得意。一定の責任感はあり、一度決めたことは最後までやりきるタイプ。上記の性格はあくまでも表向きであり、素の性格は冷静沈着で、物事を計画的に推し進めるタイプ。
FANZAより引用
修羅場を何度もくぐっているおかげか、大抵のことでは物怖じしない。
過去、死亡したと思われる幼馴染の楪紗衣奈の行方を捜している。
リスクに見合う金さえ払ってもらえればどんな事(暗殺)も引き受けるのが本作の主人公。
ヒロインのミリセントや見習い探偵のレイリと絡むまでは、目的優先の冷酷な性格でした。残酷で危険で希望のない世界だからこそ、自分を押し殺し続けてしまい、本当の自分を忘れているような印象でした。
しかし、年下である彼女たちの優しくて純粋で真っ直ぐな姿を近くで見守る中で、人としての心を取り戻していくのが良かった。
戦闘では主にリボルバーを使い、麻痺弾から対ヴァンプ用、対レガシー(特殊能力を扱える人間)用の特殊弾丸を使用。←この弾が非常に高価なため、常に金欠状態となっています...。
彼もまたレガシー(特殊能力使い)で、能力は便利ですが、めちゃくちゃ強いわけではないのが中二病心をくすぐります。自分の射撃、近接技で敵と渡り合っていく姿がとてもカッコイイ。
また、下のソフィアと似ていて突然言い放つジョークが面白いキャラでした。例えば、ソフィアが「以前、提案した話の答えを聞かせてほしい」と言った後に「確か、恋人になって欲しいと告白してきた件か?」というようなマネしたくなるジョークが多いです。
ミリセント・フリード・レオンハルト

性別:女/ 血液型:A/ 種族:ヴァンプ/ 役職:フロスト中立特区特命全権大使/ 身長:162cm/ バストサイズ:G
愛称はミリィ。
ヴィルカール帝国の第一皇女であり、
帝国の全権大使としてフロスト中立特区へと赴任した。
帝国内では珍しい穏健派であり、合衆国との恒久な平和を望んでいる。理想主義者で生真面目かつ真っすぐな性格。
FANZAより引用
諦めが悪く、少し頑固なところがある。
「創作彼女」のメインヒロインの彩瀬 逢桜と同じ声優さん!センターヒロイン続投は凄いですね。
準主人公とも言えるキャラで、紗衣奈と同じ世界平和を実現させようと日々努力しています。
正体がヴァンプのため、中立特区の人間、そしてメインヒロインで人間のレイナから嫌われていますが、自分から仲良くなろうと話しかけたり、行動で示そうとする姿からは学ぶものがありました。
全員から「平和なんか訪れない」と言われ続けていたが、カイだけがミリィならその夢を叶えて見せるかもしれないと思ってくれていることに涙し、序盤からカイを意識しだします。
そのため、他のヒロインと二人きりであることを知ったりするとめちゃくちゃショックを受けてしまい、ヤンデレ?メンヘラ?みたいになるのが面白くて可愛いです。いつもは真面目キャラなのでギャップにやられますね。
他にも目が><こんな感じになってポンコツになるところが多いので注目してみてください!テレ顔とか可愛いです↓

ソフィア・ノスコーヴァ

性別:女/ 血液型:AB/ 種族:アニマー/ 役職:CSS(連邦保安庁)中将・資産家/ 身長:145cm/ バストサイズ:B
幼い子供のような容姿ながらもジーミイル共和国連邦の秘密警察であるCSSの中将。
丁寧な物腰とお淑やかな外見から一見すると優しいイメージを抱きがちだが、本性は苛烈で冷酷。
FANZAより引用
目的のために手段を選ばず、他人を使い潰すことにも一切の躊躇がない。
カイは自分にとって利用価値があることから気に入っている。
よくからかってきては、カイの苦虫を噛み潰すような表情を見て楽しんでいる。
裏でカイに仕事を依頼してくるビジネスパートナー。(カイと同い年)どうやら4年前からの付き合いのようですが、どうやって秘密警察機関のソフィアとカイが繋がれたのか...物語を読み進めて行けば次第に全貌が見えてきます。
自分へのリターンが大きければ部下ですら使い捨てるといった、カイ以上の冷酷さをもっているため、カイや読み手の私までも一切信用しておらず、いつ裏切ってくるか分からないドキドキ感が癖になるキャラでした(笑)
唯一のケモ耳ヒロインで、尻尾もあるためケモナーの私もニッコリ。ケモ耳を触りたいレイリとのやり取りがクソ可愛いので注目!
軍服の太もものが非常に可愛い↓

あと、よくするこのジト目もかわいい↓

小花衣 レイリ(こはない れいり)

性別:女/ 血液型:O/ 種族:ヒューム/ 役職:トリガー探偵事務所アルバイト/ 身長:154cm/ バストサイズ:F
トリガー探偵事務所にアルバイトとして入所してくる。
また、カイの住んでいるアパートの隣の部屋に住んでいる。
若者らしい砕けた言葉を使い、距離感が近く明るい性格。
基本的に鈍感だが時折鋭い洞察力を見せる。
あと、ちょっとあざとくて生意気。ヴァンプのことを嫌っている。
FANZAより引用
声優は「創作彼女」の凪間 ゆめみ役の方です。後輩キャラが似合う声ですよね。
あざと可愛く生意気な後輩(学生)、個人的に共通ルートの中では一番可愛いキャラでした。とあるシーンでキュンキュンしすぎて泣きましたね...
レイリは最近 中立特区に来たばかりのようで、カイとは最悪な出会い方をしてしまい、セクハラ男・ストーカー扱いをされてしまいます...カイもクソガキと思っているため、ハッキリいって仲は良くないです(;'∀')
街のギャングを前にしても全く怯えず調子に乗りまくっていますが、もちろんそれには理由が...。そして、彼女の過去も中々悲惨で、ヴァンプを嫌っているということもあり、ミリィと会うたびにどうなるかヒヤヒヤしてしまいました(;'∀')
果たしてカイとレイリは仕事の上司・後輩として仲良くやっていけるのか、彼女が中立特区へやってきた”目的”は?
サブキャラも見る(クリックで開く)
サブキャラ
各ヒロインの相方的存在のシルヴィア/アリーシャ/若葉の3名は、本作の豪華版を選ぶとHシーンが見れるミニシナリオが特典で付いてきます。
シルヴィア・フォン・ハインツェル

種族:ヴァンプ
ミリセントの近衛騎士。
FANZAより引用
理想主義者であるミリセントと違い、現実主義者的な性格をしている。
ミリセントとは幼馴染であり、二人きりの時は口調が砕けたものとなる。
ヒュームに対しては劣等種族と思っており、
ヴァンプのヒュームに対する一般的な感性を持ち合わせている。
シルヴィアの誤解から、カイとは殺し合いをした仲。
一般的なヴァンプなので、人間や他の種族のことを下に見ており、ずっと主人公のことを「貴様」や「榊カイ」と呼び捨て...絶対仲良くなれなさそうですが、本作の豪華版には、シルヴィアとのHシーンが見れるミニシナリオがあるため、見た目さえ好みであれば検討してもイイと思います↓私服好きすぎる

ツンツン成分多めですが、デレた時の破壊力は一番ありましたね。声もカッコよくて好きです。
アリーシャ・スルツキー

種族:アニマー
ソフィアのCSSにおける副官であり、
FANZAより引用
プライベードではメイド兼護衛役を務めている。
普段の性格は穏やかで優しく、少しお茶目なお姉さんだが
ソフィアの命令ならばどんなことでもこなす冷酷さを備えている。
声が非常によくて、単体の一枚絵があるのですが、そのシーンのバブみが凄すぎて、全員いちころだと思います。
ネタバレになるので言えませんが、カッコよくて頼れる存在でした!
水乃宮 若葉 (みずのみや わかば)

種族:ヒューム
レイリの親友。
FANZAより引用
レイリとは対照的に物静かで大人しい性格。
ヒュームにしては珍しく、ヴァンプに対して特に嫌悪感を抱いていない。
声優さんは「創作彼女の恋愛公式」の「雪妃エレナ」役の方です。
サブキャラながら共通ルートの中では2番目に好きなキャラですね。
友達思いでいい子すぎますし、何がとは言えませんがHなんです...!
物語においても重要なキャラで、彼女の秘密を知った時は驚きました。そして、レイリとの友情パートは感動(´;ω;`)
他にも、物語の鍵を握るような、魅力的なサブキャラはいるので本編でお楽しみに!
見どころ(クリックで開く)
アントリの見どころは?
- カイは死んだはずの幼馴染の紗衣奈を見つけられる?紗衣奈はどこで何をしているのか...
- 差別や憎しみがある地獄の世界で、ミリィは世界を平和に導けるのか...
- レイリが中立特区にやってきた目的は?そしてその結末は...
- 種族関係なく無差別殺人を繰り返す戦闘狂ディザスターは何者?
- メインヒロインなのに目的を全く明かさないソフィアは味方なの?敵なの?
登場キャラ全員に辛い過去、目標・願望があるので、各キャラの動きに注目しながら、物語の結末を見届けましょう...。個別ルートでは、敵だと思っていたキャラが味方になったり、仲間だと思っていたキャラが敵になったりと最後まで油断できない作品でした。
豪華版について(クリックで開く)
豪華版の中身
ダウンロード版の豪華版を選ぶと、各ヒロインの相方である若葉・シルヴィア・アリーシャの追加ミニシナリオ(イベントHシーンあり)が、全ヒロイン攻略後、タイトル画面の『SPECIAL』から遊べるようになります↓

いつも無表情でツンツンしているシルヴィアが、喘ぎまくるIFストーリーが最高でした…。
そして、作中にも描かれたカジノで、バニー姿のミリィにHなサービス♡してもらえるドラマCD(24分)も収録されています。作中ではミリィは榊さん呼びでしたが、ドラマCDでは「あなた」「お客様」呼びになっていて没入感が増していて良かったです。
他にも、主題歌のインストルメンタル付きのサウンドトラックや、設定資料集のデータも付いてきます。物語では描かれなかった日常シーンの線画?落書き?や、作中で仮面をつけた重要キャラの素顔が見れたりしました。
アンラベル・トリガー

本作は、倫理学でよく出てくるトロッコ問題を壮大に描いたような作品で面白かったです。
共通ルートだけでも、胸アツなシーン、可愛すぎて思わず声が出てしまうシーン、感動的なシーンがあり感情を揺さぶられましたね…萌えゲーアワード2024でもシナリオ賞か大賞候補だと思われます。
おすすめ攻略順は、レイリ→ソフィア→ミリィの順です。徐々に秘密が解き明かされていきます👍
アペンドと次回作が発売決定!
『アンラベル・トリガー』の前日譚及び後日譚を描いたアペンドディスク『アンラベル・トリガー ‐Prelude to War‐』と、次回作『アンラベル・トリガー -Cold War-』の制作が決定!
アペンドでは、本編でサブキャラ扱いだったナトレと所長の話もあるので楽しみです。期間限定で本編とアペンドのお得なセットが発売されているので、これから遊ぶ方はこちらがおすすめです。

次回作は2026年に発売予定。
本記事の内容は以上です。